総合補償士発足の背景

 補償業務管理士資格制度は平成3年度に創設され、補償業務管理士は、物件の調査及び補償金の算定など用地補償業務の各分野における専門家として活躍しておりますが、近年、公共事業を巡る環境は大きく変化してきており、厳しい財政事情を踏まえ、公共事業の実施については、より一層の重点化・効率化による事業効果の早期発見が求められ、公共用地取得においてもより一層の迅速化・円滑化が要請されております。

 補償コンサルタントは、起業者の公共用地取得をサポートし、補償業務管理士は、その業務の適正な執行を確保する上で中心的な役割を担っているところですが、こうした環境の変化を踏まえ、公共用地行政においては、事業のスピードアップを図る観点から、あらかじめ明示された完成時期を踏まえた計画的な用地取得を実現するための用地取得マネジメント手法の確立などが進められているところです。

 こうしたことから、補償コンサルタントに求められる能力も高度化し、公共用地取得に関する工程管理業務など、最適な公共用地取得を実現するためのマネジメント能力を必要とされる業務へとその役割も増大していくことが予想されます。

 このため、用地補償業務全般に対して総合的な知見を有する優秀な人材を確保・育成し、これら新たな業務へ的確に対応することを目的として、平成20年7月25日付けで試験実施規程の一部を改正し、総合補償士を創設しました。
 総合補償士の創設は、補償コンサルタント業の今後の受注機会の増大に向けた新たな展望を切り開くものであるとともに、新たな業務を遂行する上で、その中心的技術者として活躍が期待されることから、今後の業界にとって極めて有意義な制度となるものであります。